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というのも、ファシズムとは、何かを言わせまいとするものではなく、何かを強制的に言わせるものだからである。これは、ロラン・バルトの言葉である(『文学の記号学』花輪光 訳)。思うに、「私は○○○○である」「私は○○○○と考える」「私は○○○○と主張する」「私は○○○○に賛成する」などと発言することは、大きなエネルギーを必要とする。しかし、社会は、このような発言を強制する。この種の発言をしなければ、社会において存在しないものとして扱われてしまう。立場を明らかにしない者、賛同者であることを表明しない者、つまるところ、服従・屈従を承諾しない者は、排除されてしまう体制ができているのだ。ところが、「立場を明らかにするということは、発言を強制されることだ」ということに気がついている者はそれほど多くない。しかし、バルトが叙述した状況・現象は、この社会のいたるところに存在する。それでは、他者に発言を強制する目的は何か。個人が自発的に発言するのであれば、その発言の目的が他者を服従させることであるとしても、それは理解しうる。しかし、この場面では、発言を強制される側が、その発言によって他者を服従させる目的を有しているのではない。他者を服従させる目的を有しているのは、発言を強制する側である。他者を強制して特定の内容の発言をさせることによって、その他者を服従させるという手法なのである。ここで、強制に耐えかねて、心ならずも、特定の内容の発言をしてしまったということ自体が敗北であることは、当然である。しかしながら、このことよりも一層深刻なことがある。それは、特定の発言を強制された者は、その発言をすることによって、自己の内部を変化させてしまうこと(強制的に「変化させられてしまう」こと)である。自己の内部を変化させてしまうような発言の強制は、「自己の犯罪事実を認める旨の供述」である「自白」以上のダメージを発言者に与える。心を、あるいは、魂を、意に反して改造されてしまったことになるからである。権力者は、この手法を、いつの時代も採用してきたのである。それは、実際の暴力を使うよりも、この手法のほうが、コストが低く、効果が高いからである。このように、圧制的言語は、政策実行において、コスト面で利便性をもっているのである。しかし、極めて卑劣な手法である。

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カテゴリー
その他
場所
神奈川県
最終更新日

2014年1月9日

制作者

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行政書士 公務員試験(法律科目・小論文・数的処理)講師

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①行政書士試験に合格しておりますので(2008年)、行政書士試験合格のための学習について、講義・執筆できます。行政書士試験のための受験勉強は5か月間しただけでした。
②行政書士登録(登録番号10092680)しておりますので、行政書士業務について、講義・執筆できます。
③東京都立大学法学部法律学科を卒業し、日本大学司法研究所の研究生として、7年間司法試験(旧司法試験)の勉強をし、旧司法試験短答試験に7回合格し、公務員試験予備校で法律科目の講師を担当しておりますので、公務員試験合格のための学習について(法律科目・小論文など)、講義・執筆できます。
④学習塾・予備校の講師・教材作成の経験が15年ほどありますので、小学校の国語・算数、中学校の国語・英語・数学、高校の国語(現代文・古文)・英語の学習について、講義・執筆できます。

以下に、ご参考までに、講師の職歴の詳細についてご紹介申し上げます。新しい職歴から古い職歴へと記載していきます。
①公務員試験予備校EYEの講師
(在籍期間:平成23年5月から現在まで)
②株式会社東京個別指導学院の講師
(在籍期間:平成20年9月から平成22年5月までの1年9ヶ月)
③株式会社東大学力増進会グループの出版物作成・編集
(在籍期間:昭和61年9月から昭和63年8月までの2年)
④国立学院予備校の講師
(在籍期間:昭和61年9月から平成63年8月までの2年)
⑤山田義塾の講師
(在籍期間:昭和59年9月から昭和61年8月までの2年)
⑥東大学力増進会の講師・教材作成
(在籍期間:昭和56年7月から昭和61年12月までの5年6ヶ月)
⑦株式会社学習図書出版社の教材作成
(在籍期間:昭和52年10月から昭和55年3月までの2年6ヶ月)

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